2022年5月31日火曜日

夢追い人と時の審判者! 27話 金吾殿

 


                     夢追い人と時の審判者!の27話
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※生誕日・没年日は作品の便宜上憶測により記載しています。
題 名:
夢追い人と時の審判者! 
投稿先:
 【アルファポリス】
U R L : 
検 索: 一竿満月
 あらすじ

吾輩は今日も聚楽第の屋根の上にいる。そして、ご主人様も爺様に云われて、珍しく聚楽第に金吾殿の見送りのため来ている。普段は師匠と桃桜と修行を行っているので無理だが、始めてから半年が経ち、武士として必要な筋肉以外にも【錬気】を丹田で制御する力が付いてきたため参加している。

「ほら小太郎、あんたそろそろ準備しなくていいの?」
「とっくに終わって暇してるよ」
「どうだか、小太郎は案外そそっかしいんだからね」
 相変わらずお節介なやつだ。
 荷物は何度も確認した、今更桃桜に言われてもやる事は残ってない。
 立ち上がると、桃桜がうらやましそうな顔をしていた。こうして度々姉貴面をしてくるのだ。

「まだ時間あるなら少し付き合ってくれないか?」
「修行に……でしょ。分かってるって」
「なんでそんな不服そうなんだよ」
「……ばーか」
 軽口を叩きながら道場を出て、距離を開けて対峙する。俺の修行は一人で出来ない事が多い。
 だからこうして桃桜に付き合ってもらう必要があった。

「小太郎〜、それじゃ始めるよ〜!」
「いつでもいいぞ!」
「じゃあ遠慮なく……くらえこのアホ〜!」
 罵倒混じりの合図と共に、桃桜に向かって全力で駆け出した。桃桜が腕を振るって大量の石を投げつける。その石に正面から突っ込む。
〈いや今日は一段と石が鋭利だな……! あいつまさかこのために研いでるんじゃないのか?〉
 鋭利な石が小太郎の顔面に容赦なく襲い掛かる。しかし、その鋭利な石も俺に一切の傷を負わせる事ができない。

「まだまだぁ! 今度はこれならどう?」
〈そのクナイどこに忍ばせてたんだよ!〉
 今度は桃桜がどこからか取り出したクナイが俺に襲い掛かる。
 だがそのクナイも小石と同じく弾かれた。万策尽きたのか桃桜は不満そうに舌打ちを鳴らした。

「なぁ桃桜…さすがにクナイは聞いてなかったんだけど」
「嫌だなぁ、そうこれは小太郎の事を信頼してただけなんだから!」
 桃桜の投擲を尽く防ぎながら、桃桜の元へと無傷で辿り着く事は出来た。
 それでもクナイを顔面で受けるというのは心臓に悪い。
 せめて一言言って欲しかった。

「小太郎、随分仕上がってるじゃないか」
「師匠、おはようございます。今日は大丈夫なんですか?」

 一休みしていた所に師匠が現れた。

「いよいよだな、小太郎。緊張は……してなさそうだ」
「久しぶりの外出で、むしろうれし過ぎて早く目が覚めちゃいましたよ」 
「小太郎。嘘はいかんぞ、毎晩隠れて外出してるだろ」
〈バレてる!〉
「それじゃぁ行ってくるよ。お土産楽しみにしていて」
 小太郎はいつものように、付喪神の葉子ちゃんの分体を利用して移動した。


※投稿内容は、フィクションのため歴史的事実と異なる場合があります。登場する国家、地名、団体名は、現実のものとは関係ありません。時代考証等が出来ていない事や、ご都合主義(死王所、死警所、死役所等造語)の部分が多くみられるかもしれませんが、あらかじめその事をご了承ください。なお、登場人物の都合上、名字の読みを富田(とみた)と冨田(とだ)で統一させていただきます。また、週二回程度(火曜日と土曜日二十二時投稿)のペースで頑張りたいと思います。応援と感想・誤字脱字の報告等上記URLにてお待ちしております。

夢追い人と時の審判者!を書く上で参考にした資料の中で主な物を紹介します。

池波正太郎著
『真田太平記(一)〜(一二)』新潮文庫
天下分け目の決戦を、父・弟と兄が豊臣方と徳川方に戦った信州・真田家の波瀾にとんだ歴史小説。

八切止夫著
『武将意外史』毎日新聞社
これまでの既成概念からすれば、まったく飛躍したもので、面白おかしく読める歴史小説。

参謀本部著
『日本戦史・九州役』元真社:国立国会図書館デジタルコレクション
旧カナ字体に読むのに慣れても、旧名が多いため時間の掛かる読物。

十返舎一九著
『東海道中膝栗毛』盛陽堂書店:国立国会図書館デジタルコレクション
ゆかいな二人組、弥次さんと喜多さんの、お伊勢を目指して東海道中を歩く滑稽本。

塙保己一 編
『群書類従. 第貳輯』経済雑誌社:国立国会図書館デジタルコレクション
聚楽第行幸記を旧カナ字体に読むのに慣れても、旧名が多いため時間の掛かる読物。

赤羽根大介著
『新陰流軍学訓閲集』スキージャーナル
川中島の戦いにおいて、「上杉謙信が武田本陣に斬りかかり、武田信玄がこれを軍配団扇にて防ぐ」といった後世に広く知られる演出が記述された訓閲集。

江守奈比子著
『お茶の道具組み』海南書房刊
お茶について独自の考えで、読み応えのある本。

邑木千以著
『茶道具春夏秋冬』雄山閣出版株式会社刊
お茶どうぐについてあとがきまで読める、読み応えのある本。

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日本の山岳霊場を巡礼し、宗教ゆかりの地を検証し、日本人の精神基層に迫る一冊。

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また、登場人物についてはウィキペディア-フリー百科辞典を参考にさせていただきました。
投稿時のものから情報が異なることがありますので、あらかじめご了承ください。

2022年5月28日土曜日

夢追い人と時の審判者! 26話 茶々姫

 


                     夢追い人と時の審判者!の26話
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夢追い人と時の審判者! 
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 あらすじ

吾輩は今日も聚楽第の屋根の上に隠れている。しかし、聚楽第の葡萄を守れと云われて鳥を威嚇するためではなく、主から茶々が秀吉の側室になると聞いてから機嫌が悪くなった羽柴俊秀の様子を見てくれと云われて来たのですが、婚儀となればそれ以上、屋敷の外まで声が聞こえた。
「種なし猿に!何故!?可愛い茶々が嫁ぐのじゃ!」
「殿!声が大き過ぎます!」
 そして、無駄にも思える過剰装飾に、溜息をもらしたのは俊英。内心では同感だと相槌を打ちつつも、臣下として苦言を呈するのは木下俊定。誰がどう見ても兄弟と分かる程度には似ている二人だ。顔立ちというよりも、雰囲気や纏っている空気が似ている。いわゆる背格好というものが、相似形になっていた。ただし、お互いの接し方は俊秀が主人の主従関係そのものである。
 秀吉と茶々との婚儀は、側室よりも継室に近い次のような流れで行われます。まず盛大に婚約発表。次に太刀や生地などの結納品を取り交わし、その後輿入れ。そして祝言を挙げたのち、三日後に正式な嫁として婚家に迎え入れられます。花嫁の輿入れは、婿の家へ向けてたくさんの嫁入り道具の行列を引き連れて行われる豪華なもの。
 嫁入り道具は、貝合わせの貝が入った貝桶、衣装・調度品を入れた長櫃・長持などで、全部で輿が十艇以上、長持が四十艇以上にもなったと言います。
 花嫁の乗った輿が到着すると、婿の家ではかがり火をたいて嫁を迎え入れ、婿と嫁側の役人によって受け渡しの儀が行われます。その後新婦の乗った輿は化粧の間と呼ばれる控室へ。
 花嫁は祝言の席へと連れていかれます。この時、花嫁の衣装は純白の小袖と打掛と決まっており、相手方の色に染まるためと言われる。
 挙式には、新郎新婦の他、式を取り仕切る筆頭上臈と数名の侍女のみが参列し、婿の家族や親族はまだ花嫁の前に姿を現しません。式では婿と嫁と大上臈の盃に三回ずつ酒が注がれ、これを三回繰り返す三三九度が行われます。
 式が終わると婿と嫁は寝所へ入り、三日間過ごします。その間、嫁は白装束で過ごしますが、三日目に色直しとして色柄の着物に着替えることが出来ます。その後ようやく婿の家族や親族に引き合わされ、嫁として迎え入れられることになります。
 現在俊秀達が居るのは都の聚楽第の本丸。御舞御台を見ることのできる大広間に、大勢の人間が煌びやかに飾り立てて集まっている。
 集まった理由は今更だが、関白と浅井茶々の披露宴。主役は勿論関白秀吉、なのだが実際のところは彼は脇役のようになっている。理由はというならば、彼のすぐ傍に居る女性が極めて社交的で、かつ明るい雰囲気の美人だから。婚儀とあって入念に化粧をして、天使もかくやという美しさで挨拶を受けているものだから、関白に対して挨拶しに近づいたものが、目を奪われてしまうのだ。
 そう、織田信長とお市の子茶々に。



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また、登場人物についてはウィキペディア-フリー百科辞典を参考にさせていただきました。
投稿時のものから情報が異なることがありますので、あらかじめご了承ください。

2022年5月24日火曜日

夢追い人と時の審判者! 25話 御手伝

 

 夢追い人と時の審判者!の25話を【アルファポリス】に投稿しました。興味があればフォローをよろしくお願いします。

 大阪の岸和田漁港にある きんちゃく家 に行ってきました。
ここは目の前の漁港から水揚げされた新鮮な魚が食べられる人気の食堂です。

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夢追い人と時の審判者! 
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 あらすじ

吾輩はいつもの別荘ではなく、主に聚楽第の葡萄を守れと云われて鳥を威嚇するために聚楽第の屋根の上に隠れている。そして、夜中に主が収穫に来るまで任務が続くが、美味しい夜食を持って来てくれる主を待っているのだが、ここの葡萄はワイン用でタンニンの含まれる部分(種や皮)が多く、酸味が強いため、あるじは楽第葡萄と呼んでいる。
 昨日の昼間にふと聚楽第の秀次邸を見ると、吾輩が一番働き者だと思っていた女中が暇を出された事を過労で倒れた主のために報告しておこう。 
 
 天正十六年八月二十二日、氏政の弟・北条氏規が上洛。聚楽第で秀吉に謁見する。
北条が服属したことにより、秀吉は佐竹氏ら関東大名、伊達政宗・最上義光ら奥羽大名に上洛を要請、国境を定めることを伝える。
 里見義康の要請により、秀吉が北条・里見領の境界裁定を行う。里見領は安房国、上総国〈東金、土気、万喜土岐、長南武田を除く〉となる。
 九月になると浅井三姉妹の長女 茶々〈淀殿〉が秀吉の側室となる。この頃、黒田官兵衛が豊前 中津城を築城する。秀吉は対馬の宗氏を服属させたことで李氏朝鮮も服属できたものと判断し、宗氏に朝鮮国王の上洛を求める。しかし宗氏は朝鮮の藩臣であり、板挟みとなった当主の宗義智はあくまで通信使の派遣として嘆願することとした。宗義智は家臣の柳川調信、堺の豪商島井宗室を連れ朝鮮へ渡り、使節の派遣を求める事になる。


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お茶について独自の考えで、読み応えのある本。

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2022年5月21日土曜日

夢追い人と時の審判者! 24話 刀狩令

 


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 あらすじ

吾輩はいつもの別荘でまったりして、夜中にお土産を持って帰ってくる主を待っているのだが。
 昨日、主が近江牛を先日できた牛舎に連れて来た。そしてサトウキビからできた含蜜糖から素焚糖を作ることに成功して、ロールケーキ作製の準備をしている。借家より立派なお風呂と台所があって、
畑に牛舎、厩と順調に増築している。そして、修行と寝る間もなく働いている。ただし、寝る間がないのは付喪神のせいだが。
 主の朝は卯の刻には起床、夏なら午前六時と言えば薄明るくなってきますし。
 起きるとまず水を浴びて身体を清めます。髪を結い直し、衣服を整え、道場にいって神仏に礼拝し素振りを始めます。
 辰の刻になれば、朝食は腹持ちの良いものを家で食べて道場に稽古に行きます。午の刻になると別荘で畑仕事、家事雑用に励みます。家事の合間には弓矢や槍・刀など武芸の稽古以外に刀剣の製作や陶芸の製作にも励まねばなりません。修行は猿の刻には終え、夕食になります。食事は一日に二回で、
道場での食事は、わずかな米に豆や芋、雑穀・野菜、時には野草を混ぜて量を増やして炊いた糧飯でしたが、その米にしても精白米ではなく玄米や半搗、これを主食に食べていました。おかずは野菜の煮つけと漬物程度で、必要カロリーのほとんどを主食から摂取していました。
 しかし、主が柔らかく炊く姫飯へと変えた。そして、夜も別荘での仕事がある主は夜食に点心を取り付喪神と一緒に寝ることが日課になりました。
 今日は午後から越中国新川郡松倉郷の江義弘の工房で銘は【発火雨】という小太刀の作刀を始めている。 


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2022年5月17日火曜日

夢追い人と時の審判者! 23話 傾城町

 

 夢追い人と時の審判者!の23話を【アルファポリス】に投稿しました。興味があればフォローをよろしくお願いします。


  

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吾輩はいつもの別荘でまったりして、夜中にお土産を持って帰ってくる主を待っているのだが。
 昨日、主が近江牛を先日できた牛舎に連れて来た。そしてサトウキビからできた含蜜糖から素焚糖を作ることに成功して、ロールケーキ作製の準備をしている。借家より立派なお風呂と台所があって、
畑に牛舎、厩と順調に増築している。そして、修行と寝る間もなく働いている。ただし、寝る間がないのは付喪神のせいだが。
 関白が「聚楽第」という城をを中心とした京へと都市改造しようと、「先ず洛中洛外を定むべし」と諸大名に命じ御土居を築かせ、市中に散在していた公家屋敷、寺院、遊女屋をそれぞれ一か所に集中させるように命令しだした。
 ちなみに公家屋敷が集められる町は「公家町」、寺院が集められる町は「寺町」と名付けられる予定ですが。大坂に次いで二番目に遊女屋が集められる場所が、柳馬場通と二条通との交差点付近に『二条柳町』という、京都に最初の遊廓が設けられる予定だ。これは秀吉の肝いりで、その周りには綺麗な柳の並木が形成されるらしい。爺様はこの二条柳町は内裏や聚楽第の近くにあり、関白が遊女たちを召し抱えたり、利権を利用することも目的であると考えた。 

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『武将意外史』毎日新聞社
これまでの既成概念からすれば、まったく飛躍したもので、面白おかしく読める歴史小説。

参謀本部著
『日本戦史・九州役』元真社:国立国会図書館デジタルコレクション
旧カナ字体に読むのに慣れても、旧名が多いため時間の掛かる読物。

十返舎一九著
『東海道中膝栗毛』盛陽堂書店:国立国会図書館デジタルコレクション
ゆかいな二人組、弥次さんと喜多さんの、お伊勢を目指して東海道中を歩く滑稽本。

塙保己一 編
『群書類従. 第貳輯』経済雑誌社:国立国会図書館デジタルコレクション
聚楽第行幸記を旧カナ字体に読むのに慣れても、旧名が多いため時間の掛かる読物。

赤羽根大介著
『新陰流軍学訓閲集』スキージャーナル
川中島の戦いにおいて、「上杉謙信が武田本陣に斬りかかり、武田信玄がこれを軍配団扇にて防ぐ」といった後世に広く知られる演出が記述された訓閲集。

江守奈比子著
『お茶の道具組み』海南書房刊
お茶について独自の考えで、読み応えのある本。

邑木千以著
『茶道具春夏秋冬』雄山閣出版株式会社刊
お茶どうぐについてあとがきまで読める、読み応えのある本。

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久保田展弘著
『山岳霊場巡礼』新潮選書
日本の山岳霊場を巡礼し、宗教ゆかりの地を検証し、日本人の精神基層に迫る一冊。

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投稿時のものから情報が異なることがありますので、あらかじめご了承ください。

2022年5月14日土曜日

夢追い人と時の審判者! 22話 郡山合戦

   

 夢追い人と時の審判者!の22話を【アルファポリス】に投稿しました。興味があればフォローをよろしくお願いします。


  

※生誕日・没年日は作品の便宜上憶測により記載しています。
題 名:
夢追い人と時の審判者! 
投稿先:
 【アルファポリス】
U R L : 
検 索: 一竿満月
 あらすじ
 
 吾輩は京の別荘でまったりして、夜中にお土産を持って帰ってくる主を待っているのだが。別荘には『案山子の付喪神【案山子】』の佐多くんと将士くん二座が畑を守っていて、害獣との戦闘で明け暮れている。
 爺様は秀吉と相談して、東国支配するために有力大名統合と仕置きの策を組んでいる。
 五月二十一日、秀吉と北条の仲介をしていた家康が、聚楽第行幸に参列しなかった氏政・氏直へ起請文を送る。
「一、そなた御父子の事を秀吉に讒言するようなことはせず、北条の領国を望むことはありません。
 一、今月中に兄弟衆を京都へ送り御礼申し上げるべきです。
 一、出仕に納得しないのであれば、娘(督姫。氏直の妻)を返していただきたい。」
 閏五月十一日に中山播磨守光直より文を出し、羽柴秀吉より「上使」として金山宗洗斎が到来したことを通知。
 この「御使節」の意趣は「天下一統ニ御安全ニ可仕執成」というものであり、出羽国へは越後国より「弓矢ヲ被取結」という予定であること。
 最上義光は「出羽之探題職」として出羽国中の諸士を「山形之下知」で従えて、「仙北干戈」を終結するように「御内意」として伝えるよう依頼した。
「最上、佐竹、蘆名と徳川、北条、伊達…どうしたものか」爺様が唸っている。

※投稿内容は、フィクションのため歴史的事実と異なる場合があります。登場する国家、地名、団体名は、現実のものとは関係ありません。時代考証等が出来ていない事や、ご都合主義(死王所、死警所、死役所等造語)の部分が多くみられるかもしれませんが、あらかじめその事をご了承ください。なお、登場人物の都合上、名字の読みを富田(とみた)と冨田(とだ)で統一させていただきます。また、週二回程度(火曜日と土曜日二十二時投稿)のペースで頑張りたいと思います。応援と感想・誤字脱字の報告等上記URLにてお待ちしております。

夢追い人と時の審判者!を書く上で参考にした資料の中で主な物を紹介します。

池波正太郎著
『真田太平記(一)〜(一二)』新潮文庫
天下分け目の決戦を、父・弟と兄が豊臣方と徳川方に戦った信州・真田家の波瀾にとんだ歴史小説。

八切止夫著
『武将意外史』毎日新聞社
これまでの既成概念からすれば、まったく飛躍したもので、面白おかしく読める歴史小説。

参謀本部著
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十返舎一九著
『東海道中膝栗毛』盛陽堂書店:国立国会図書館デジタルコレクション
ゆかいな二人組、弥次さんと喜多さんの、お伊勢を目指して東海道中を歩く滑稽本。

塙保己一 編
『群書類従. 第貳輯』経済雑誌社:国立国会図書館デジタルコレクション
聚楽第行幸記を旧カナ字体に読むのに慣れても、旧名が多いため時間の掛かる読物。

赤羽根大介著
『新陰流軍学訓閲集』スキージャーナル
川中島の戦いにおいて、「上杉謙信が武田本陣に斬りかかり、武田信玄がこれを軍配団扇にて防ぐ」といった後世に広く知られる演出が記述された訓閲集。

江守奈比子著
『お茶の道具組み』海南書房刊
お茶について独自の考えで、読み応えのある本。

邑木千以著
『茶道具春夏秋冬』雄山閣出版株式会社刊
お茶どうぐについてあとがきまで読める、読み応えのある本。

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『山岳霊場巡礼』新潮選書
日本の山岳霊場を巡礼し、宗教ゆかりの地を検証し、日本人の精神基層に迫る一冊。

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また、登場人物についてはウィキペディア-フリー百科辞典を参考にさせていただきました。
投稿時のものから情報が異なることがありますので、あらかじめご了承ください。

2022年5月10日火曜日

夢追い人と時の審判者! 21話 行幸啓

    

 夢追い人と時の審判者!の21話を【アルファポリス】に投稿しました。興味があればフォローをよろしくお願いします。

  

※生誕日・没年日は作品の便宜上憶測により記載しています。
題 名:
夢追い人と時の審判者! 
投稿先:
 【アルファポリス】
U R L : 
検 索: 一竿満月
 あらすじ
 
 主は正月明けから一条谷の道場に戻って修行をしている。吾輩は京の別荘でまったり情報収集して、週末にお土産を持って帰ってくる主を待っている。
四月六日、肥前の龍造寺政家に代わり、鍋島直茂を長崎代官に任命、統治させることになった。同日、爺様が東国懐柔のため根回しの最初に、白河城主白川義親へ去年秀吉が島津義久を追罰のために九州へ動座し戦いになったが、島津義久が陣中へ走入り奉懇望したので助命および御赦免したことに触れた。
 そして、秀吉は唐国迄も平定眼前の状態であること、この上で「関東・奥両国惣無事」を発したので「関・奥諸大名」で秀吉へ上洛して言上する場合は爺様をはじめとする「我等」が「御取次」して協力する旨を初めて連絡した。
 京では十四日から十八日まで、秀吉が自らの権威を高めるため聚楽第行幸を行った。正親町上皇と後陽成天皇を聚楽第に迎え、五日間の宴を催す。聚楽第から内裏の宮殿まで武器を持った六千人の警護者が配置された。…盛大な祝典や娯楽が催され連日素晴らしい饗宴と奏楽が行われた。
 秀吉は徳川家康、織田信雄、宇喜多秀家、豊臣秀長、豊臣秀次が居並ぶ金箔の広間で短い演説を試みた。「予の余命は幾ばくもない。列席の五人のうち一人が天下の主となる。誰であろうとも内裏を君主として尊崇し奉るよう格別配慮をお願いする」と言ったかもしれない、……知らんけど。
 最後に罪人として幽界の奥、幽霊島に送られた。元従五位下人界守初江王が、決して脱獄できない幽霊島から脱獄そして人界に転移したと連絡があった、無名になった人物が異界を移動することは不可能。誰か手引きした人物がいるはずだと大変な騒ぎが起こっていた。

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池波正太郎著
『真田太平記(一)〜(一二)』新潮文庫
天下分け目の決戦を、父・弟と兄が豊臣方と徳川方に戦った信州・真田家の波瀾にとんだ歴史小説。

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『東海道中膝栗毛』盛陽堂書店:国立国会図書館デジタルコレクション
ゆかいな二人組、弥次さんと喜多さんの、お伊勢を目指して東海道中を歩く滑稽本。

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『新陰流軍学訓閲集』スキージャーナル
川中島の戦いにおいて、「上杉謙信が武田本陣に斬りかかり、武田信玄がこれを軍配団扇にて防ぐ」といった後世に広く知られる演出が記述された訓閲集。

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『お茶の道具組み』海南書房刊
お茶について独自の考えで、読み応えのある本。

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『茶道具春夏秋冬』雄山閣出版株式会社刊
お茶どうぐについてあとがきまで読める、読み応えのある本。

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2022年5月7日土曜日

夢追い人と時の審判者! 20話 大崎合戦

   

 夢追い人と時の審判者!の20話を【アルファポリス】に投稿しました。興味があればフォローをよろしくお願いします。


  

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 あらすじ
 
  吾輩はいつもの聚楽第の庭にある甲州葡萄の木の上から初釜を見学中。初釜とは、正月を迎えたことを祝い、茶道においては新年に初めて釜をかけること。そして、新しい年を迎えた後、最初に行われる茶事のことでもあります。毎年の行事の一つで、その年のお稽古を始める日でもあり、新しい年を祝う茶道の新年会のような意味合いもあるそうです、開催される日は、新年の挨拶が終わって、一月十日頃に行われることが多いようです……知らんけど。
 先日、爺様が無理なお願いをして主が茶会に初参加しました。亭主を利休殿、正客を有馬則頼、相客を小太郎、お詰めを爺様が務めたが、爺様の力の入れ方が半端ねえ…簡略化したとはいえ四時間近く四歳の子供に正座させるとは児童虐待だと主が愚痴をこぼしてた。
 今日は、本番の秀吉が亭主として京での今年最初の茶会参加のため、寒さに震えながらも道中何事も無く、小太郎は聚楽第へと辿り着く。しかしすぐに茶席の場へ移動という事はなかった。上下関係が厳しい武家社会なので、呼ばれるまで寄付と呼ばれる部屋で待っていた。
 秀吉は三回のお点前をされて、一回目は近衛信尹、日野輝資、伊達家康、織田信雄、織田信兼をもてなし、二回目は羽柴秀長、羽柴秀次、前田利家、蒲生氏郷、千利休をもてなし、三回目は織田長益、宇喜多秀家、羽柴秀俊、小太郎、爺様をもてなした。各回一時間程で茶会は無事に終わった。主菓子はもちろん主が作った新作団子で、自作の二重底の器にみたらしのタレが熱々に入れられていて、蓋を開けると串に刺した焼餅が乗っていて美味しそうだった。
 秀吉は「八郎、辰之助、小太郎と英俊豪傑の若い力で豊臣は安泰じゃ」と終始上機嫌であった。
そして、爺様が秀家に宇喜多忠家の娘、喜多殿と倅信高と縁組の話をしていたら、秀吉が主に十三歳の秀家に「お爺様」と呼ぶように言って、言われた秀家の顔を見て喜んでいた。羽柴秀俊が新年祝賀の儀で従四位下左衛門督をに叙爵して、五歳で金吾様と呼ばれていた。
 それから秀吉は爺様とお小姓衆十人ほど連れて、利休の屋敷へお茶を一服飲みに行く言われ出て行った。茶会の後、秀吉が爺様の耳元で「伊達が近く大崎へ兵を進めるようだ」と話していた。

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『東海道中膝栗毛』盛陽堂書店:国立国会図書館デジタルコレクション
ゆかいな二人組、弥次さんと喜多さんの、お伊勢を目指して東海道中を歩く滑稽本。

赤羽根大介著
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川中島の戦いにおいて、「上杉謙信が武田本陣に斬りかかり、武田信玄がこれを軍配団扇にて防ぐ」といった後世に広く知られる演出が記述された訓閲集。

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2022年5月3日火曜日

夢追い人と時の審判者! 19話 迎春節

   

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 あらすじ
 
 新しい年に、明けましておめでとうなのだ!十二月六日から秀吉が大坂に下向して、関東惣無事令、奥両国惣無事令を発令。大名間の戦闘を禁止して、天正十六年元日、大坂城にて諸大名と共に、新年祝賀の儀を行い、六日に入京した。足利義昭が備後から上洛して征夷大将軍を返上、出家して秀吉に臣従し、義昭は山城国槇島を与えられた。
 昨年、水無瀬家に作らせた将棋道具を爺様が秀吉に献上した。作った駒は王の駒の裏には金と書かれており、自陣の金を裏返すと、そこには王と書かれていた。そして「兵法!兵法!!兵法!!!」と言って相手の出方を見ている。
 殆どの相手は、例え間違っていることでも、ただとにかく肯定、あるいは肯定的に賛同するだけ。「道理は分からないがとりあえず肯定しておけばいい」という日和見的な判断である場合と、対象とする人物の気分を良くしてその庇護にあやかろうと企む所謂ごますりである。
 しかし、羽柴秀長、秀次、利休、黒田孝高の四人が盾突いた。秀吉は「主人の悪事を見て諫言をする家人は、戦場で一番槍を突くよりもはるかに優れた心根を持っている」と言ったかどうかは知らんけどね。吾輩は主と一緒に京の東堀川通武者小路下る所の富田家に戻っている。

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